ニホンカボチャ‘シマカボチャ’(Cucurbita moschata …of Kurokawa-delicious were...

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ニホンカボチャ‘シマカボチャ’(Cucurbita moschata Duchesne ex Poir. )を台木として接ぎ木したセイヨウカボ チャ‘黒皮デリシャス’(Cucurbita maxima Duchesne ex Lam. )の高温条件下での生育促進および収量の増加 誌名 誌名 園芸学研究 ISSN ISSN 13472658 巻/号 巻/号 142 掲載ページ 掲載ページ p. 171-177 発行年月 発行年月 2015年4月 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat

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ニホンカボチャ‘シマカボチャ’(Cucurbita moschataDuchesne ex Poir. )を台木として接ぎ木したセイヨウカボチャ‘黒皮デリシャス’(Cucurbita maxima Duchesne ex

Lam. )の高温条件下での生育促進および収量の増加

誌名誌名 園芸学研究

ISSNISSN 13472658

巻/号巻/号 142

掲載ページ掲載ページ p. 171-177

発行年月発行年月 2015年4月

農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センターTsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research CouncilSecretariat

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園学研. (Ho此.Res. (Japan)) 14 (2) 171ー177. 2015. doi: 10.2503/hrj.14.171 医三百

ニホンカボチャ‘シマカボチャ’ (Cucurbitamoschata Duchesne ex Poir.)を台木として接ぎ木したセイヨウカボチャ‘黒皮デリシャス’(Cucurbita maxima

Duchesne ex Lam.)の高温条件下での生育促進および収量の増加

大和陽一*・壇和弘

独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構九州沖縄農業研究センタ- 839・8503 福岡県久留米市御井町

Improved Growth and Yield under High-temperature Conditions of Cucurbita maxima Duchesne ex Lam.

cv. Kurokawa-delicious Grafted onto Cucurbita moschata Duchesne ex Poir. cv. Shima-kabocha as Rootstock

Yoichi Yamato* and Kazuhiro Dan

NARO時間huOkinawa Agricultural Research Center, Mii, Kurume, Fukuoka 839-8503

Abstract

We investigated the effects of gra貧ingCucurbita maxima Duchesne ex Lam. cv. Kurokawa-delicious plants onto rootstocks

of Cucurbita moschαta Duchesne ex Poir. cv. Shima-kabocha on growth and yield under high-temperature conditions, and

analyzed the bleeding rate based on the root pressure and the relative water content in leaves. The self-and cross-grafted plants

of Kurokawa-delicious were planted in a glasshouse in early July (average tempera旬re:29.1°C). In plants grafted onto

Shima北abocharootstocks, main stem elongation and leaf development were improved, and the harvested fruits weight per plant

was significantly higher compared to that of self-gra丘edplants. Plants grafted onto Shima-kabocha rootstocks and grown in pots

in the glasshouse for 11 days in late August (average temperature: 28.5°C) had a higher bleeding rate per unit root dry weight

than self-grafted plants, suggesting that physiological activiザ inthe root systems of Shima-kabocha rootstocks was higher. In

selιgra丘edplants grown for 4 days under a temperature regime of35/30°C (day/night), the relative water content ofleaves was

significantly lower than in plants grown at 25/20°C, whereas in plants grafted onto Shima”kabocha rootstocks, the relative water

contents at 35/30°C and 25/20°C were similar, and greater than that of self-grafted plants grown at 35/30°C. Thus, the greater

activity in the root system and higher relative water cont巴ntin leaves of plants grafted onto Shima-kabocha rootstocks could

maintain a high photos戸itheticrate, resulting in improved growth and yield under high-temperature conditions.

Key Words : bleeding rate, harvested企uitsweight, leaf development, main stem elongation, relative water content

キーワード:葉の展開,収穫果実重,主枝の伸長,出液速度,相対含水率

緒面

我が国で食用として栽培されるカボチャ(Cucurbita spp.)

では,果実の肉質が粉質で甘味の強いセイヨウカボチャ

(Cucubita maxima Duchesne ex Lam.)が一般的である.セ

イョウカボチャは,南米高原地帯が原産地であるとされ,

比較的冷涼な気候に適応していることから,我が国では寒

高冷地での栽培が定着した(伊藤, 2001). 平成 23年産カ

ボチャの収穫量209,200tのうち,およそ半分が北海道で

生産されており(農林水産省, 2013),冷涼な気候を活か

2014年6月初日受付 2014年 10月28日受理.

本研究の一部は,独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構交付金プロジェクト「作物及び家畜生産における気候温暖化の影響解明とその制御技術の開発」(2003~2007)において実

施した

*Co町 郎pondingauthor. E-mail: yyamato@a飴c.gojp

171

した 7月末~ 9月に収穫する早熟および普通栽培が主な作

型である(野菜茶業研究所, 2010).セイヨウカボチャでは,

平均気温が 22~ 23°Cを超えるとデンプンの蓄積が低下

し,さらに高温になると生育が著しく阻害される(熊沢弘

1965).神奈川県における短節間カボチャ ‘TC2A’の作期

を変えた研究で、は, 5月下旬以降の高温期の作型で着果が

不安定となり,収量性が低下することが示されている(北

ら, 2011).そのため,気候温暖化に伴う気温上昇による

セイヨウカボチャの生産への悪影響が懸念される.一方,

ニホンカボチャ(C. moschata Duchesne ex Poir.)は,メキ

シコ南部から南米北部の高温地帯が原産地であるとされ,

高温条件下で旺盛に生育する(伊藤, 2001).これまでに,

ニホンカボチャ,特に,沖縄在来の‘シマカボチャ’の高

温条件下での生育は,セイヨウカボチャに比べ,旺盛で、あ

り,葉焼けの発生が少ないこと,一方,セイヨウカボチャ

では, ‘黒皮デリシャス’の初期生育は, ‘えびす’よりも

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劣ることが示されている(大和, 2004).

現在,カボチャの接ぎ木栽培は行われていないが,他の

ウリ科およびナス科野菜では,土壌伝染性病害の回避,低

温期の生育促進や草勢の維持,あるいは果実形質の改善な

どを目的として接ぎ木栽培が普及している(石内, 2001).

一方,キュウリなどでは台木の耐暑性の低さが指摘され,

スイカやトマトなどでは耐暑性台木品種の開発が求められ

ており(野菜茶業研究所, 2011),接ぎ木による高温条件

下での安定生産技術の開発が望まれていると考えられる.

接ぎ木キュウリの生育促進効果は,台木カボチャ白体の生

育反応における温度特性により異なり(堀ら, 1970),ウ

リ科およびナス科野菜の低温,あるいは高温条件下での生

育および収量は,接ぎ木により向上するとされている

(Schwartzら, 2010). トマトでは接ぎ木により高温ストレ

スに対する抵抗性が向上すると報告されている(Riveroら,

2003)ことから,セイヨウカボチャでも,高温条件下での

生育が旺盛で,葉焼けの発生が少なかったニホンカボチャ

‘シマカボチャ’(大和, 2004)を台木とした接ぎ木により,

高温条件下での生育が促進され,収量の低下が抑えられる

と推察した.そこで,予備的に,高温条件下での初期生育

が劣った(大和, 2004)ことから,高温の影響を受けやす

いと考えられるセイヨウカボチャ ‘黒皮デリシャス’を穂

木とし, ‘シマカボチャ’,セイヨウカボチャとニホンカボ

チャの種間雑種(仁 maxima×仁 moschata)である‘新土

佐 l号’,ならびに穂木と同じ‘黒皮デリシャス’を台木

とした接ぎ木植物を高温条件下で栽培した(大和ら,

2006).その結果,果実収量は‘シマカボチャ’台木>‘新

土佐 l号’台木〉‘黒皮デリシャス’台木の順であった.

本研究では,ニホンカボチャ‘シマカボチャ’を台木と

した接ぎ木がセイヨウカボチャ‘黒皮デリシャス’の高温

条件下での生育および収量,根圧による出液速度,ならび

に葉の相対含水率に及ぼす影響を調査した.その結果から,

‘シマカボチイを台木とした接ぎ木による‘黒皮デリシャ

ス’の高温条件下での生育促進および収量の増加に関与す

る要因について考察した.

材料および方法

1. 供試材料

農研機構九州沖縄農業研究センター筑後・久留米研究拠

点野菜花き研究施設(福岡県久留米市)において,実験を

行った.

セイョウカボチャ‘黒皮デリシャス’とニホンカボチャ

‘シマカボチャ’を実験に用いた 両品種を同じ日に,市

販のセル育苗用培養土(メトロミックス 350, (株)ハイ

ポネックスジャパン)を詰めた 72穴セルトレイ(42mm

角×深さ 45mm,ヤンマー(株))に播種し,光合成光

量子束密度約 650μmol ・m-2・s一1, 12時間日長, 28/23°C(明

/暗期)に設定した人工気象器(TGC-700,エスペックミッ

ク(株))内で育苗した.人工気象器の光源にはメタルハ

ライドランプ(CMT360・L/BH,(株)ジーエス・ユアサコー

ポレーション)を用いた.播種7日後に,‘黒皮デリシャス’

を穂木, ‘黒皮デリシャス’または‘シマカボチャ’を台

木として,断根・片葉切断接ぎ法により接ぎ木を行った.

接ぎ木後,同じ培養土を詰めた 72穴セルトレイに挿し木

した.セルトレイを,十分に湿らせた吸水シートを敷いた

コンテナ(内寸 61×40×25cm,容量 64L)に入れ,透

明のポリオレフィンフィルムにより密閉することで相対湿

度を 90%以上に高めた 前述の人工気象器内で黒色寒冷

紗により遮光することで光合成光量子束密度を約

50 µmo!• m-2・slとし, 4日間養生管理を行った.接ぎ木

4日後から,徐々にポリオレフィンフィルムをずらすとと

もに,寒冷紗を除去することで, 3日聞かけて接ぎ木前の

育苗環境に戻し,育苗した.

2. 生育および収量に及ぼす台木の影響(実験 1)

2007年 6月8日に‘黒皮デリシャス’および‘シマカ

ボチャ’を橋種し, 6月 15日に接ぎ木を行った. 6月26日

に,接ぎ木 11日後の接ぎ木植物を,市販の培養土(健百,

八江農芸(株) ; N, P205およびK20をそれぞれ 0.25, 1.1

および 0.3g・L-1含む)を入れた直径 10.5cmの黒色ポリ

ポットに移植し,ガラス室内で育苗した. 7月4日に,ガ

ラス室内のほ場の幅 lmの畝に株間 30cmの l条植えで

定植した.試験規模は, 5個体ずつ連続して定植した l区

2反復とした.定植前のほ場に,堆肥 100kg・alおよび

苦土石灰 10kg・alを全面に施用し,定植畝に CDU化成

肥料(N, P205およびK20それぞれ 15%)を N, Pz05およ

びK20の成分量がそれぞれ 10kg • a 1 (30 g/plant)となる

ように施用した.栽培期間中,ガラス室の天窓および側窓

を常時開放し,適宜十分な濯水を行った.仕立て法は主枝

l:本仕立てとし,主校を 40節で摘心した.定植 1, 7, 14,

22および 28日後に,各区全個体の葉数および主校長を調

査した.着生したすべての雌花に人工授粉を行うとともに,

その数を記録した.開花約 50日後に,明らかに果実が肥

大していると考えられる,果実重が 200g以上のものを着

果とみなし着果した果実を収穫した.収穫した個々の果

実重を測定し,果実数を記録した.着生した全雌花数に

対する 200g以上の果実数の百分率を着果率(%)とした.

t検定により,各調査日における葉数および主校長,なら

び7こ個体当たりの雌花数および着果数,着果率,平均 l果

実重,個体当たりの収穫果実重の試験区間の有意差を検定

した.また,栽培期間中のガラス室内の地上 30cmの気温

を,温度データロガー(サーモレコーダ- K下11,エスペッ

クミック(株))を用いて 15分間隔で測定し,記録した.

3. 初期生育および出液速度に及ぼす台木の影響(実験2)

2007年 8月5日に‘黒皮デリシャス’および‘シマカ

ボチャ’を播種し, 8月 12日に接ぎ木を行った. 8月27

日に,接ぎ木 15日後の接ぎ木植物を,市販の培養土(健苗,

入江農芸(株))を入れた 1/5,000aワグナーポットに移植し,

ガラス室内のベンチ上で生育させた.生育期間中,ガラス

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ずれもほぼ 100%であった

栽培期間中のガラス室内の日最高,日最低および日平均

気温の推移を第 l図に示す定植 20~30日後まで,日最

高, 日最低および日平均気温は上昇する傾向にあった定

植 35日後以降, 30日間のうち 20日で日最高気温が 40。C

以上となり, 日最低および日平均気温はそれぞれ 25およ

び30°C前後で推移した.栽培期聞を通じての平均気温は

29.J°Cであった

日最高気温が 40°Cを超えるような極めて高温となった

晴天日には,いずれの台木の接ぎ木植物でも,展開直後の

新葉が萎凋し,その後に葉焼けが観察された. しかし,成

2015 園学研. (Hort. Res. (Japan)) 14 (2): 171 177

第 1図 栽培期間中のガラス室内の日最高(一一一),日最低

(…ーー)および日平均気温(一一)の推移(実験 I)

地上 30cmの気温を 15分間隔で測定 ・記録した

**

ホ*.・・,..,..

**.・〈・

* .・・・

A

*B

・・

*・・

村の

*.m *ι

A

n

第2図 主枝長(A)および葉数(B)の推移に及ぼす台木の

影響(実験 I)

‘黒皮デリシャス’台木一・←,!・・・0・...

誤差線は標準誤差(n= 10)を示すZ各調査日において,件および*はそれぞれ t検定に

より lおよび 5%水準で有意差があり; nsは有意差がないことを示す

50

40

20 L _ーム一一一I 10 20

定植後日数

500

400 ロ司

含300にJ

200

100

台木

28

ペン7 カボチャ’

60 so 40 30

耐州制梓川付

22

定植後日数

υ。)臣官

i反

B

7 14

。40

30

20

10

吉国-苦U

』日コロ)議機

室の天窓および側窓を常時開放し,適宜十分な濯水を行っ

た移植 0(移植当日)' 7および 11日後に,各区 10個体

の葉数および主校長を調査した.その後,地上部 (穂木の

子葉,本葉,茎および匹軸,ならびに台木の子葉および匹

軸)および根を 80°Cで3日開通風乾燥させ,それぞれの

乾物重を測定した また,移植 11日後に,各区 5個体を

穂木の匪軸部で切断し,台木側の切断部にガラス試験管を

受けて,午後4時から翌日午前 10時まで 18時間の出液を

採取した.出液の採取中,ガラス試験管の口を匹軸の切断

部ごと プラスチックフィルムで覆い,出液の蒸発を防いだ.

出液を採取した後,根を 80°Cで3日間通風乾燥させ,そ

の乾物重を測定した 18時間の出液量から l時間当たり

の出液速度を求め,さらに,根の乾物重当たりの出液速度

を算出した t検定により,各調査日における主校長,葉数,

ならびに地上部,根および植物全体の乾物重,根の乾物重

当たりの出液速度の試験区間の有意差を検定した実験 l

と同じ方法で,生育期間中のガラス室内のベンチ上 30cm

の気温を測定 ・記録した.

4. 葉の相対含水率に及ぼす台木の影響(実験 3)

2010年 ll月20日に‘黒皮デリシャス’および‘シマ

カボチャ’を播種し, ll月27日に接ぎ木を行った.12月

12日に,接ぎ木 15日後の接ぎ木植物を,市販の培養土(健

苗,八江農芸(株))を入れた直径 10.5cmの黒色ポリポ ッ

トに移植し, 12時間日長, 25/20およ び35/30°C(明/暗期)

に設定した前述の人工気象器内で、生育させた.生育期間中,

適宜十分な濯水を行った. 4日後の明期開始4時間後に

両温度条件での‘黒皮デリシャス’および‘シマカボチャ’

を台木として接ぎ木した‘黒皮デリシャス’のそれぞれ 5

個体の第 iおよび2本葉から大きな葉脈を避け, リーフパ

ンチを用いて直径 1.2cmのリ ーフディスクを 0.6~ 0.8g

程度サンプリングした.サンプリング後,直ちにリーフディ

スクの生体重(FW)を測定し リーフディスクを 25°C•

暗黒下で4時間蒸留水に浮かせた後の水分を飽和させた重

量(SW)を測定した.その後, リー フディスクを 80°C

で3日開通風乾燥させ,その乾物重 (D W)を測定した.

(FW -DW) I (SW -D W)× 100から相対含水率(%)を

計算したまた, 4日間生育させた後,葉の相対含水率の

測定に用いなかった接ぎ木植物,各区 5個体の地上部 (穂、

木の子葉,本葉,茎および匪軸,ならびに台木の子葉およ

び旺軸)および根を 80°Cで3日開通風乾燥させ,それぞ

れの乾物重を測定した. Tukeyの多重比較検定により,相

対含水率,ならびに地上部,根および植物全体の乾物重の

温度条件と台木を組み合わせた試験区間の有意差を検定

した.

実験 1 生育および収量に及ぼす台木の影響

実験 1,2および3において, ‘黒皮デリシャス’または

‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ木による活着率は, し、

果結

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174 大和陽一・壇和弘

第 1表 個体当たりの雌花数および着果数,着果率,平均 l果実重,ならびに個体当たりの収穫果実重に及ぼす台木の影響(実験 1)

台木雌花数 着果数z 着果率 平均 l果実重 収穫果実重

(number/plant) (number/plant) (%) (kg) (kg/plant)

黒皮デリシャス 5.2 2.8 53.3 2.00 5.22

シマカボチャ 6.1 3.3 54.7 2.12 6.76

有意差 Y ns ns ns ns *

Z開花約 50日後で果実重が200g以上のものを着果とみなした

Y*はt検定により 5%水準で有意差があり; nsは有意差がないことを示す

第2表 移植0,7および 11日後における主枝長,葉数,ならびに地上部,根および植物全体の乾物重に及ぼす台木の影響(実験2)

移植後日数 台木主枝長 葉数 乾物重(mg/plant)

(cm/plant) (number/plant) 地上部 z 根 全体 Y

黒皮デリシャス 4.6 3.0 368 19 387 。 シマカボチャ 2.1 2.8 301 13 313 有意差 x ** ** ** ** **

黒皮デリシャス 9.9 5.9 920 164 1,084 7 シマカボチャ 10.4 6.6 1,306 198 1,504

有意差 ns * ** ns **

黒皮デリシャス 18.4 9.0 2,775 414 3,189

II シマカボチャ 24.4 9.9 4,064 482 4,546

有意差 ** * ** * **

Z穂木の子葉,本葉,茎および腔軸,ならびに台木の子葉および匹軸

Y地上部および根

x各調査日において,**および*はt検定によりそれぞれ lおよび5%水準で有意差があり, nsは有意差がないことを示す

長点が枯死する個体はみられず,主枝を摘心するまで伸長

成長は継続した.台木による葉焼けの発生程度の違いは明

らかではなかった.

‘黒皮デリシャス’および‘シマカボチャ’を台木とした

‘黒皮デリシャス’の接ぎ木植物の主校長と葉数の推移を第

2図に示す.定植 7日後以降, ‘シマカボチャ’台木区での

主校長は,‘黒皮デリシャス’台木区より有意に大きかった.

葉数も, ‘シマカボチャ’台木区で有意に多かった

‘黒皮デリシャス’および‘シマカボチャ’台木区での

個体当たりの雌花数および着果数,着果率,平均 l果実重,

ならびに個体当たりの収穫果実重を第 l表に示す.個体当

たりの雌花数および着果数,着果率,ならびに平均 l果実

重には,いずれも台木の違いによる有意な差はみられな

かった. しかし ‘シマカボチャ’台木区の個体当たりの

収穫果実重は, ‘黒皮デリシャス’台木区より有意に大き

かった.

実験2 初期生育および出液速度に及ぼす台木の影響

実験期間中のガラス室内の日最高, 日最低および日平均

気温は,それぞれ 35~ 40, 22~ 25および26~ 30°Cで

推移した.生育期聞を通じての平均気温は28.5°Cであった.

ガラス室内でポット栽培した, ‘黒皮デリシャス’およ

び‘シマカボチャ’を台木とした‘黒皮デリシャス’の接

ぎ木植物の移植 0(移植当日;接ぎ木 15日後), 7および

11日後における主校長,葉数,ならびに地上部,根およ

び植物全体の乾物重を第2表に示す.移植 O日後では, U

マカボチャ’台木区より ‘黒皮デリシャス’台木区で,主

校長が有意に長く,葉数も多かった.地上部,根および植

物全体の乾物重も, ‘シマカボチャ’台木区より ‘黒皮デ

リシャス’台木区で有意に大きかった.移植 7日後では,

台木の違いによる主枝長の差は認められなかったが,葉数

は‘シマカボチャ’台木区で有意に多かった.根の乾物重

には,台木の違いによる有意な差は認められなかったが,

地上部および植物全体の乾物重は‘シマカボチャ’台木区

日りー

**z

~ 0.8 凸

。自幻 0.6

...::::

j経f世型~ 0.2

。‘黒皮デリシャス’ ‘シマカボチャ’

4~ー未- 4三、ーまーロノ、 ロノト

第3図根の乾物重当たりの出液速度に及ぼす台木の影響(実験 2)

移植 11~12日後に出液速度を調査した

誤差線は標準誤差(n= 5)を示す

Z料はt検定により 1%水準で有意、差があることを示す

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第3表 25/20および35/30°Cで4日間生育させた接ぎ木植物の地上部,根および植物全体の乾物重に及ぼす台木の影響(実験3)

生育温度(明/暗期,。C)

25/20

35130

Z穂木の子葉,

よび匹軸

乾物重(mg/plant)

地上部z 根 全体Y台木

黒皮デリシャス 941 bx 140 a 1,081 b

シマカボチャ 1,001 b 107 a 1,108 b

黒皮デリシャス 748a 108a 856a

シマカボチャ l,05lb 122a l,172b

本葉,茎および匹軸,ならびに台木の子葉お

Y地上部および根

X異なる英文字間には, Tukeyの多重比較検定により 5%水

準で有意差があることを示す

で有意に大きかった.移植 11日後になると, ‘シマカボ

チャ’台木区での主校長は, ‘黒皮デリシャス’台木区よ

り大きく,葉数も‘シマカボチイ台木区で多かった.地

上部,根および植物全体の乾物重も‘シマカボチザ台木

区で有意に大きかった.

第3図に,移植 11~12日後に調査した,‘黒皮デリシヤ

ス’および‘シマカボチャ’を台木とした‘黒皮デリシャ

ス’の接ぎ木植物の根の乾物重当たりの出液速度を示す.

根の乾物重当たりの出液速度は, ‘黒皮デリシャス’台木

区に比較して,‘シマカボチャ’台木区で約 1.5倍であった.

実験3 葉の相対含水率に及ぼす台木の影響

25/20および 35/30°Cに制御した人工気象器内で4日間

生育させた, ‘黒皮デリシャス’および‘シマカボチャ’

を台木とした‘黒皮デリシャス’の接ぎ木植物の地上部,

根および植物全体の乾物重を第3表に示す. 2s120°cで生

育させた場合J黒皮デリシャス’台木区と‘シマカボチャ’

台木区の地上物,根および植物全体の乾物重に有意な差は

みられなかった. しかし 35/30°Cでの‘シマカボチャ’

100

80

ヌー~ 60 犠トキ毛細 401買'if:.

20

bY b

台木区の地上部および植物全体の乾物重は,‘黒皮デリシャ

ス’台木区よりも有意に大きかった.

25/20および35/30°Cで4日間生育させた,‘黒皮デリシャ

ス’および‘シマカボチャ’を台木とした‘黒皮デリシャ

ス’の接ぎ木植物の第 1~ 2本葉の相対含水率を第4図に

示す. 2s120°cで生育させた場合, ‘黒皮デリシャス’台

木区と‘シマカボチャ’台木区の相対含水率に有意な差は

みられなかった. しかし 35/30°Cで生育させた場合の相

対含水率は, ‘黒皮デリシャス’台木区では 2s120°cより

有意に低下したのに対し, ‘シマカボチャ’台木区では

2s120°cでの値との有意差はなく, ‘黒皮デリシャス’台

木区より有意に高かった.

考察

実験 lおよび2での実験期聞を通じての平均気温はそれ

ぞれ 29.1および28.5°Cであり セイョウカボチャの生育

適温は昼温 20~ 23°C,夜温 10~ 15°C程度とされる(山

川, 2003)ことから,ともに比較的高温期の栽培であった

と考えられた.セイヨウカボチャでは,高温により生育が

阻害され(熊沢ら, 1965),収量性が低下する(北ら, 2011)

ことが報告されている.

実験 lでは, ‘シマカボチイを台木として接ぎ木する

ことで,穂木の‘黒皮デリシャス’の生育は促進され,個

体当たりの収穫果実重は大きかった.実験2での移植0日

後の主校長,葉数,ならびに地上部,根および植物全体の

乾物重は, ‘シマカボチャ’台木区より ‘黒皮デリシャス’

台木区で大きかった.これは,台木が穂木と同種・同品種

であったため,接ぎ木親和性が高かったことによると考え

られた. しかし ‘シマカボチャ’を台木とした場合にも,

実験 l~ 3での接ぎ木活着率はほぼ 100%であり, ‘黒皮

デリシャス’と‘シマカボチイの接ぎ木親和性は実用上

問題ないと考えられる.一方,移植7~ 11日後の生育量は,

b

a

‘黒皮デリシャス’ ‘シマカボチャ’ ‘黒皮デリシャス’ ‘シマカボチャ’台木 台木 台木 台木

25/20℃ 35/30℃

第4図 25/20および35/30°Cで4日間生育させた接ぎ木植物の葉の相対含水率 zに及ぼす台木の影響(実験3)

誤差線は標準誤差(n= 5)を示すz (リーフディスクの生体重 乾物重)/(水分を飽和させた重量 乾物重)× 100から計算Y異なる英文字聞には, Tukeyの多重比較検定により 5%水準で有意差があることを示す

Page 7: ニホンカボチャ‘シマカボチャ’(Cucurbita moschata …of Kurokawa-delicious were planted in a glasshouse in early July (average tempera旬re: 29.1 C). In plants grafted

176 大和陽一・壇和弘

‘黒皮デリシャス’を台木とした接ぎ木植物より ‘シマカ

ボチャ’を台木としたもので大きくなった.実験3では,

2s120°cで4日間生育させた場合,地上部,根および植物

全体の乾物重は, ‘黒皮デリシャス’台木区と‘シマカボ

チャ’台木区で差はみられなかったが, 35/30°Cでは, ‘シ

マカボチャ’を台木とした接ぎ木植物の地上部および全体

の乾物重は, ‘黒皮デリシャス’を台木としたものよりも

大きかった. これらのことから,前報(大和ら, 2006)と

同様,ニホンカボチャ ‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ

木により,セイヨウカボチャ‘黒皮デリシャス’の高温条

件下での生育が促進され,収量は増加することが示された.

一方,前報(大和ら, 2006)では,セイヨウカボチャ‘え

びす’を穂木として‘シマカボチャ’台木に接ぎ木した場

合,穂木と同じ‘えびす’を台木とした接ぎ木植物と比較

して,葉数は多かったものの,個体当たりの雌花数および

着果数,着果率,平均 l果実重,ならびに個体当たりの収

穫果実重に差はみられなかった. この実験では,台木に関

わらず, ‘えびす’を穂木とした接ぎ木植物の新葉に激し

い葉焼けが発生し,成長点が枯死するものが多かった.そ

のため,収量に関するパラメーターでの個体間差が大きく,

差はみられなかったと推察された.しかし‘シマカボチャ’

を台木とした接ぎ木によるセイヨウカボチャの高温条件下

での生育を促進させ,収量を増加させる効果には穂、木の品

種間差があることも予想されるため,今後,さらなる検討

を要する.

実験3では, 35/30°Cで生育させた, ‘黒皮デリシャス’

を台木とした接ぎ木植物の葉の相対含水率は, 2s120°c

で生育させた場合と比較して,有意に低下した.一方,

35/30°Cで生育させた, ‘シマカボチャ’を台木とした接

ぎ木植物の葉の相対含水率は, 2s120°cで生育させた場合

との有意差はなく, ‘黒皮デリシャス’を台木としたもの

よりも有意に高かった.サヤインゲンでは,葉の相対含水

率の低下が光合成を阻害すると指摘されている(Omaeら,

2005). ‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ木植物でも,葉

の相対含水率が高く維持されたことにより,高温条件下で

の光合成の低下が抑えられたと考えられる.

実験2での根の乾物重当たりの出液速度は, ‘黒皮デリ

シャス’を台木とした接ぎ木植物より, ‘シマカボチャ’

を台木としたもので、有意に高かった.出液速度は,温度な

どの環境条件の影響を受け, トウモロコシの幼植物では,

地温のみを制御した場合には 30°C前後の地温で(阿部ら,

1998),地温と気温の両方を制御した場合には 20°c前後

の地温でピークとなる(岡本ら, 1999). このように,出

液速度は,生育に適した温度条件で、最大となり,それ以下,

あるいはそれ以上の温度条件では低下すると考えられる.

実験2の比較的高温条件下で, ‘黒皮デリシャス’を台木

とした接ぎ木植物の出液速度が低下したのに対し, ‘シマ

カボチャ’を台木とすることで,その低下が抑えられた

根圧による出液現象は,蒸散に伴う受動的な吸水よりも量

的に少なく(森田, 2000),正常な葉の蒸散速度は,出液

速度に比べて著しく高い(李ら, 1994).そのため,出液

速度が高かったことが,穂木の‘黒皮デリシャス’で葉の

相対含水率が高かったことや生育促進および収量の増加に

直接関係したとは考えにくい.しかし出液現象は根圧に

よる能動的な吸水に伴うものであることから,出液速度を

指標として根系全体の活性を評価できると考えられている

(森田, 2000).本研究での高温条件下での‘シマカボチャ’

を台木とした接ぎ木植物の出液速度が高かったことから,

‘シマカボチャ’台木の根系の生理的活性は高いと考えら

れた.

以上の結果から,セイヨウカボチャ‘黒皮デリシャス’

では,ニホンカボチャ ‘シマカボチャ’を台木として接ぎ

木することで,高温条件下での生育が促進され,収量は増

加することが示された.さらに,その生育促進および収量

の増加には,高温条件下での根系の生理的活性,ならびに

葉の相対含水率が高く,光合成速度の低下が抑えられるこ

とが関係すると考えられた.

本研究では,相対湿度や飽差の測定は行わなかったが,

気温が上昇すると飽差が高くなるため, ‘シマカボチャ’

を台木とした接ぎ木による高温条件下での生育促進および

収量の増加には,水ストレスに対する反応への影響が関係

した可能性がある.接ぎ木により,水ストレス条件下で

の小玉スイカの可販収量が増加したと報告されている

(Rouphaelら, 2008)ことから, ‘シマカボチャ’を台木

とした‘黒皮デリシャス’の接ぎ木植物のより詳細な生理・

生態特性を明らかにするために,高温だけでなく,水スト

レス条件下でも検討を行う必要があると考えられる.また,

本研究では, ‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ木による

果実品質への影響は調査しなかった.接ぎ木したスイカで

は,果実品質に及ぼす台木の影響が報告されており(新堀

ら, 1981),今後, ‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ木に

よる果実品質への影響についても検討する必要がある

摘要

ニホンカボチャ ‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ木が

セイヨウカボチャ ‘黒皮デリシャス’の高温条件下での生

育および収量,根圧による出液速度,ならびに葉の相対含

水率に及ぼす影響について検討した. 7月上旬にガラス室

内に定植した場合(平均気温 29.1°C), ‘シマカボチャ’を

台木とした‘黒皮デリシャス’の接ぎ木植物では,穂木と

同じ‘黒皮デリシャス’を台木とした接ぎ木植物に比較し

て,主枝の伸長,ならびに葉の展開が促進された.個体当

たりの収穫果実重は, ‘黒皮デリシャス’を台木とした接

ぎ木植物より ‘シマカボチャ’を台木とした接ぎ木植物で

有意に大きかった. 8月下旬からガラス室内で 11日間(平

均気温 28.5°C)ポット栽培した, ‘シマカボチャ’を台木

とした接ぎ木植物では, ‘黒皮デリシャス’を台木とした

接ぎ木植物より根の乾物重当たりの出液速度が高く,根系

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歯学研. (Hort. Res. (Japan)) 14 (2) : 171 177. 2015. 177

の生理的活性は高いと考えられた. 35/30°C (明/暗期)

で4日間生育させた, ‘黒皮デリシャス’を台木とした接

ぎ木植物の相対含水率は, 25/20°Cで生育させた場合より

有意に低下したのに対し, ‘シマカボチャ’を台木とした

接ぎ木植物では, 25/20°Cでの値との有意差はなく, ‘黒

皮デリシャス’を台木とした接ぎ木植物より有意に高かっ

た.以上のことから, ‘シマカボチャ’を台木として接ぎ

木した‘黒皮デリシャス’では,高温条件下での台木の根

系の生理的活性,ならびに穂木の葉の相対含水率が高く,

光合成速度の低下が抑えられることが,生育促進および収

量の増加に関係すると考えられた.

謝辞本研究を遂行するに当たり,セイョウカボチャ

‘黒皮デリシャス’とニホンカボチャ‘シマカボチャ’の

種子を提供して頂いた農研機構野菜茶業研究所機能解析部

上席研究官(当時)五十嵐勇博士に感謝いたします.

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