ヘモフィルス鑑別培地ヘモフィルス鑑別培地 Haemophilus spp....
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ヘモフィルス鑑別培地 Haemophilus spp. の同定には同定キットの他、溶血性の鑑別とともに X ・ V 因子要求性試験 ( ディスク法、 4 分画培地 ) やポルフィリン試験が汎用されています。 しかし、ディスク法は菌を接種した培地に X ・ V 因子のディスクを置くため、 1検体 1枚の培地が必要です。さらに、溶血性の確認に血液寒天培地が必要となります。 本培地は溶血性の確認も可能で、さらに V 区画に白糖を添加したことにより、分離培地に用いるチョコレート寒天培地から X 因子を V 区画に持ち込むこと (carry-over) による誤判定を回避することができます。
ヘモフィルス鑑別基礎培地 53.6g
白糖( X 区画、 V 区間) 10.0g
ブドウ糖( XV 区画) 10.0g
フェノールレッド 0.06g
ヘミン( X 区画、 XV 区間) 20mg
NAD ( V 区画、 XV 区間) 4.0mg
pH 7.3 ±
5枚包装 (統一商品コード No.551-15600-3) 2ヶ月
有効期間
培地組成(1,000ml 当たり)
製品コード
❶Haemophilus parainfluenzae
❷Haemophilus influenzae
❸Haemophilus parahaemolyticus
●❶
(3菌種とも非発育)
ウマ血液寒天培地
XV 区画
X 区画
V 区画
●❷
●❸
●❸
●❶
●❶
●❶
●❷●❷
●❷
●❸
●❸
*写真は溶血性を明確にするために裏側から光を当てています。
ヘモフィルス鑑別培地における Haemophilus spp. の 性状
溶血性 X V XV
H. influenzae - - - GA
H. haemolyticus + - - GA
H. parahaemolyticus + - GA GA
H. parainfluenzae - - GA GA
GA ;発育酸産生(黄色), + ;溶血, - ;発育せず
22.03.2000K
【お問い合わせ先】〒 103-0024 東京都中央区日本橋小舟町 7 - 8 TEL:03-5645-5664 FAX:03-5645-5703URL:http://www.kyokutoseiyaku.co.jp/
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使用上の注意■ 培地の保存は必ず冷暗所(4 ~ 8℃)で、凍結ならびに乾燥しないようにして下さい。■ 本培地を使用する際は、室温に戻してからご使用下さい。■ 冷蔵庫からの頻回な出し入れは性能の劣化を招きますので極力お避け下さい。■ 使用済みの培地は 121℃、 15分以上高圧滅菌を行い、すみやかに廃棄して下さい。■ 廃棄する場合は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、水質汚濁防止法等の規定に従って処理して下さい。
接種方法
1. チョコレート寒天培地に発育した集落を釣菌し、白金耳、白金線、綿棒等で培地に直接接種して下さい。 ※溶血性の確認はウマ血液寒天培地に白金耳で穿刺して下さい。
2. 調製した菌液 (McFarland#0.5) を白金耳、白金線、綿棒等で培地に接種して下さい。 ※溶血性の確認はウマ血液寒天培地に白金耳で穿刺して下さい。
培養は 35 ± 1℃、通常大気で 18 ~ 24時間行って下さい。
チョコレート寒天培地から X 因子を V 区画へ持ち込んだ場合の発育例
H. influenzae 、 H. haemolyticus は白糖を分解しないため、酸は産生されません。一方、 H. parainfluenzae 、 H. parahaemolyticus は白糖を分解し、酸が産生されます(集落周辺が黄変)。仮に carry- over により H. influenzae 、 H. haemolyticus が V 区画に発育しても、その鑑別は可能です。
❶Haemophilus parainfluenzae
❷Haemophilus influenzae
●❶
ウマ血液寒天培地
XV 区画
X 区画
V 区画
●❷
●❶
●❶
●❶
●❷
●❷
●❷
偽発育した Haemophilus influenzae
Carry-over による誤判定の回避