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  • 張 亜

  • Introduction

    3.成績評価S:100〜90,A:89〜80,B:79〜70,C:69〜60,D:59〜0S〜Cは単位認定される。講義:中間試験+期末試験 30+30=60点

    小テスト+宿題 40点小テスト2回+1回:3*5=15点宿題1回+4回:5*5=25点

    皆さん単位認定やすいために、成績評価は以下の通りに調整される。

  • Introduction

    これからの日程:

    2020/1/10:宿題(5点)2020/1/17:宿題(5点)、小テスト(5点)2020/1/24:宿題(5点)、小テスト(5点)2020/1/28(火):質問・答える時間:14:30~場所:新1号館3階、自由参加

    2020/1/31:期末試験(35点)

  • 今週の宿題

    教科書:永田一清著「新・基礎力学」(サイエンス社)p194 第10章演習問題 [1]~[4]

    A4レポート用紙(複数枚の場合は左上をホチキス止め)に解答せよ。

    解答後、巻末の演習問題解答を見て自己採点し、間違えた問題は赤字で正しい解答をレポート用紙に書き加えよ。

    提出期限:1月24日(金)

  • 10章 剛体の運動

    10.1 剛体の運動方程式10.2 剛体のつり合い10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動10.4 慣性モーメントに関する2つの定理10.5 慣性モーメントの計算例10.6 簡単な剛体の運動

  • 10.1 剛体の運動方程式

    質点間の距離が常に一定であるような質点系を “剛体”と呼ぶ

    剛体の運動方程式 X

    Y

    B

    rGriqi

    1

    NB

    i i

    i

    d Lr F

    dt

    1

    NG

    i

    i

    d PF

    dt 質量中心の並進運動

    質量中心のまわりの回転運動

  • 10.1 剛体の運動方程式

    原点B回りの剛体の角運動量はおのおのの質量partsの角運動量の和である。

    重心の位置ベクトルを導入して

    1

    Ni

    B i i

    i

    drL m r

    dt

    G

    B

    i ir r q

    1 1

    G

    G

    BN N i

    BiB i i i i

    i i

    d r qdrL m r m r q

    dt dt

    X

    Y

    B

    rGriqi

  • 10.1 剛体の運動方程式

    1 1

    G

    G

    BN N i

    BiB i i i i

    i i

    d r qdrL m r m r q

    dt dt

    1 1

    1 1

    G

    G G

    G

    BN NB B i

    i i

    i i

    BN Ni

    i i i i

    i i

    d r d qm r m r

    dt dt

    d r d qm q m q

    dt dt

    1

    0 0

    GGB N

    B ii i

    i

    dr dqM r m q

    dt dt!!!!

    1

    0N

    i i

    i

    m q

  • 10.1 剛体の運動方程式

    1

    GGB N

    B iB i i

    i

    dr dqL M r m q

    dt dt

    重心に全質量が集中した質点をBから見たときの角運動量公転という

    重心回りの剛体の角運動量

    自転という

    X

    Y

    B

    rG

    X

    Y

    B

    rGri

  • 10.1 剛体の運動方程式

    原点C回りの剛体の角運動量はおのおのの質量partsの角運動量の和である。

    重心の位置ベクトルを導入して

    1

    Ni

    C i i

    i

    dtL m t

    dt

    G

    C

    i it t q

    X

    Y

    C

    tG

    ti

    1

    GGC N

    C iC i i

    i

    dt dqL M t m q

    dt dt

    座標軸を変えても不変

  • 10.1 剛体の運動方程式

    1

    GGB N

    B iB i i

    i

    dr dqL M r m q

    dt dt

    剛体の角運動量は重心に全質量が集中した質点の角運動量と重心回りの剛体の角運動量の和である。

    座標の取り方によって重心に全質量が集中した質点の角運動量は変化する。

    力のモーメント2 2

    2 21

    GGB N

    B iBi i

    i

    d r d qd LM r m q

    dt dt dt

  • 10.2 剛体のつり合い

    剛体のつりあいの条件

    1

    0N

    Bi i

    i

    d Lr F

    dt

    1

    0N

    Gi

    i

    d PF

    dt

    2 2

    2 21

    GGB N

    B iBi i

    i

    d r d qd LM r m q

    dt dt dt

  • 221

    2 2

    BB

    B

    LK I

    I

    回転中心軸Bのまわりにその剛体を角速度ωで回転させた。このとき、剛体の

    角運動量大きさを

    と書く。回転運動エネルギーは

    と表せる。

    このとき、IBを剛体の回転中心軸Bまわりの慣性モーメントという。

    B BL I

    10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動

  • 10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動

    連続体の慣性モーメントIは、

    2I r dV で与えられる。但し、rは回転軸から連続体内の任意の微小領域までの距離(原点Oからの距離ではない)、ρは微小領域の密度、dVは微小領域の体積である。

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題1 長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。

    ω

    v r

    r

    m dr

    (2)長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。 ω

    L, M

    2I r dV

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題1 (1)長さL、質量Mの細い棒を、棒の中心を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。

    21

    12ML

    3/2

    2

    02 2

    24

    L LI r dr

    ω

    v r

    r

    m dr

  • 問題1 (2)長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。

    ω

    L, M

    21

    3I ML

    10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動

    32

    0 3

    L LI r dr

    21

    3ML

  • 問題1 (2)長さL、質量Mの細い棒を棒の端を中心として角速度ωで回転するときの慣性モーメントを求めよ。

    ω

    L, M

    21

    3I ML

    10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動

    1

    GGB N

    B iB i i

    i

    dr dqL M r m q

    dt dt

    2 2

    L LM

    2 21 1

    12 3ML ML

    公転の角運動量 自転の角運動量

  • 10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動

    ω

    L, M

    IB IG2 2 21 1( )

    12 2 3B

    LI ML M ML

  • の角運動量の大きさは

    ω

    L, M

    ω

    L, M の角運動量 と

    10.5 慣性モーメントの計算例

    ω

    L/2M の角運動量 との和である

    21

    12ML

    2

    2

    LM

  • の角運動量の大きさは

    ω

    L, M

    10.5 慣性モーメントの計算例

    2

    2 21 1

    12 2 3

    LL ML M ML

    よって慣性モーメントは21

    3I ML

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    2 2

    2 2 2

    ,xi i i yi i i

    zi i i i i i i

    xi yi

    I M x I M y

    I M r M x M y

    I I

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    2

    Y i i

    i

    I m x2X i i

    i

    I m y

    2 2 2Z i i i i ii i

    I m r m x y

    Z X YI I I

  • 半径r質量Mの細いリングを図のように角速度ωで回転するとき、角運動量の大きさを書け。慣性モーメントを求めよ X

    Mr

    10.5 慣性モーメントの計算例

    2 2 2 2

    0 ( 2 )I r rd r r Mr

    2I r dV

  • 半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントを求めよ。

    10.5 慣性モーメントの計算例

  • 半径aで質量Mの薄い一様な円板の中心を通り、円板に垂直な軸周りの慣性モーメントを求めよ。

    まず円板を右下のように細いリングの集まりと考えよう。重さ面密度をρとする。半径r厚さdrのリングの慣性モーメントは

    全体の慣性モーメントは、

    よって慣性モーメントは

    22dI rdr r

    4 22

    0

    22

    4 2

    a a MadI rdr r

    2

    2

    MaI

    10.5 慣性モーメントの計算例

  • (2) 右図のように円板を縦軸周りの慣性モーメントを求めよう。

    ω

    a

    10.5 慣性モーメントの計算例

    x

    y

    z

    21

    2Z X YI I I Ma

    21 1

    2 4X Y ZI I I Ma

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 図のように、質量M、底辺a、高さhの三角形の一様な板を回転させる時の慣性モーメントを求めよ。

    a

    h

    0

    x

    x~x+Δxx

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 図のように、質量M、底辺a、高さhの三角形の一様な板を回転させる時の慣性モーメントを求めよ。

    a

    面密度2

    / 2

    M M

    ah ah

    高さx~x+Δxの質量

    xah

    xhM

    23

    0

    2

    6

    1

    12Mh

    ahdxax

    h

    xhI

    h

    慣性モーメント

    h

    0

    x

    x~x+Δxx

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 質量M、半径rの一様な円板から、図のように半径r/2の円をくり抜いた。以下の各問に答えよ。(1) 直線AOを軸にこの物体を回転させたときの慣性モーメントを求めよ。(2) 点Oを通り板面に垂直な軸のまわりにこの物体を回転させたときの慣性モーメントを求めよ。(3) この物体の重心を通り板面に垂直な軸のまわりの慣性モーメントを求めよ。

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 質量M、半径rの一様な円板から、図のように半径r/2の円をくり抜いた。以下の各問に答えよ。(1) 直線AOを軸にこの物体を回転させたときの慣性モーメントを求めよ。

    2

    22

    2

    64

    11

    24244

    1

    4

    1Mr

    rMrMMrI

    質量M、半径rの円板を縦回転

    質量M/4、半径r/2の円板を縦回転

    質量M/4の円板を重心からr/2平行移動

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 質量M、半径rの一様な円板から、図のように半径r/2の円をくり抜いた。以下の各問に答えよ。(2)点Oを通り板面に垂直な軸のまわりにこの物体を回転させたときの慣性モーメントを求めよ。

    2

    22

    2

    32

    13

    24242

    1

    2

    1Mr

    rMrMMrI

    質量M、半径rの円板を横回転

    質量M/4、半径r/2の円板を横回転

    質量M/4の円板を重心からr/2平行移動

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 質量M、半径rの一様な円板から、図のように半径r/2の円をくり抜いた。以下の各問に答えよ。(3) この物体の重心を通り板面に垂直な軸のまわりの慣性モーメントを求めよ。

    原点Oから重心までの距離をxgとする。

    くり抜かれた円板を元に戻すと重心は原点Oになるので、

    xg

    MMrM

    xg 0424

    3

    r/2

    6

    rxg

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 質量M、半径rの一様な円板から、図のように半径r/2の円をくり抜いた。以下の各問に答えよ。(3) この物体の重心を通り板面に垂直な軸のまわりの慣性モーメントを求めよ。

    2

    2

    2

    96

    37

    64

    3

    32

    13Mr

    rMMrI

    (2) の慣性モーメント

    重心からr/6平行移動

    6

    rxg xg

    2

    23

    4

    O g g

    g O g

    I I mx

    MI I x

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

    問題 質量M、半径rの一様な球の中心を通る軸のまわりの慣性モーメントを求めよ。

    2 2

    2 2 2

    2

    ( )2

    1( )

    2

    2

    5

    r

    r

    dMI a z

    a z dz

    Mr

  • 10.5 慣性モーメントの計算例

  • 10章 剛体の運動

    10.1 剛体の運動方程式10.2 剛体のつり合い10.3 固定軸のまわりの剛体の回転運動10.4 慣性モーメントに関する2つの定理10.5 慣性モーメントの計算例10.6 簡単な剛体の運動

  • 10.6 簡単な剛体の運動

    問題 摩擦や空気抵抗は無視し、重力加速度をgとして、以下の各問に答えよ。(1) 長さLの細くて軽い糸の先に質量mの非常に小さい物体を取り付ける。物体は糸の他端Oを軸として鉛直面内を自由に回転できる。いま、糸と物体を水平にピンと張り、静かに物体を放した。物体が最下点に来た時の速度を求めよ。(2) 長さL、質量mの一様な細い棒がその一端Oを軸として鉛直面内を自由に回転できるように置かれている。いま、棒を水平にして静かに放した。棒の他端が最下点に来た時の、棒の最下点の速度を求めよ。(3) (2)の細い棒の固定端Oと逆の端に質量mの非常に小さい物体を取り付ける。棒を水平にして静かに放し、棒の端が最下点に来た時の、棒の最下点の速度を求めよ。

  • 10.6 簡単な剛体の運動

    (1) 長さLの細くて軽い糸の先に質量mの非常に小さい物体を取り付ける。物体は糸の他端Oを軸として鉛直面内を自由に回転できる。いま、糸と物体を水平にピンと張り、静かに物体を放した。物体が最下点に来た時の速度を求めよ。

    L

    O

    m

    mgLmv 2

    2

    1

    gLv 2

    エネルギー保存の式

  • 10.6 簡単な剛体の運動

    (2) 長さL、質量mの一様な細い棒がその一端Oを軸として鉛直面内を自由に回転できるように置かれている。いま、棒を水平にして静かに放した。棒の他端が最下点に来た時の、棒の最下点の速度を求めよ。

    L

    O

    m

    22

    1 2 LmgI

    2

    3

    1mLI 棒の慣性モーメント

    L

    g

    I

    mgL 3 gLLv 3

    エネルギー保存の式 重心

    L/2

  • 10.6 簡単な剛体の運動

    (3) (2)の細い棒の固定端Oと逆の端に質量mの非常に小さい物体を取り付ける。棒を水平にして静かに放し、棒の端が最下点に来た時の、棒の最下点の速度を求めよ。

    L

    O

    m

    m

    mgLL

    mgI 22

    1 2

    222

    3

    4

    3

    1mLmLmLI

    棒+物体の慣性モーメント

    L

    g

    I

    mgL

    2

    33 gLLv

    2

    3

  • 剛体振り子:右図のように重心からaだけ離れたO点を軸とした長さ2l 質量Mの棒の振動を考える。1.O点回りの慣性モーメントは半径aの公転と中心回りの自転の慣性モーメントの和である。

    2.力のモーメントはθが小さいとき

    回転角に関する運動の式

    θの振動の角速度は

    2 21

    3I Ml Ma

    2 2

    ~1

    3

    Mga ga

    Il a

    sin

    ~

    N aMg

    aMg

    2

    2

    dL d dI I N Mga

    dt dt dt

    O2l

    M

    g

    a

    θ

    10.6 簡単な剛体の運動

  • から

    3.周期

    4.振動数ゼロ、周期無限大の条件はもちろん、a=0(つりあい)

    5.振動数最大、周期最小の条件は?

    2 21

    3

    ga

    l a

    2 21

    2 32

    l a

    Tga

    2

    3

    la

    a

    1

    3a l

    10.6 簡単な剛体の運動

    O2l

    M

    g

    a

    θ

  • 1.長さ2lの棒状剛体振り子の角振動数は以下のようになる。

    2.直径2lの球状剛体振り子の場合は?

    3.質点振り子の場合は

    O l

    Mg

    2 21

    3

    Mga ga

    Il a

    2 22

    5

    Mga ga

    I l a

    0 a l

    0 a l

    Mga g

    I l

    θ

    Mg

    ( )l a

    a l

    1

    43

    4MAX

    g

    l

    1

    45

    8MAX

    g

    l

    10.6 簡単な剛体の運動

    O球

  • 10.6 簡単な剛体の運動

    221

    2 2

    BB

    B

    LK I

    I

    B BL I 角運動量大きさ

    回転運動エネルギーは

    1

    NB

    i i

    i

    d Lr F

    dt

    1

    NG

    i

    i

    d PF

    dt 質量中心の並進運動

    質量中心のまわりの回転運動